JRグループが展開している東海道・山陽・九州新幹線の会員制予約システム「EX予約」が、今秋にも値上げされると報じられた。 というわけで、中身を見てみたのだけど。。。すごくね?これ。名古屋=新大阪は2270円から30%以上の値上げとなる。えっ?まぢ!?言葉を失いましたね。なぜかマスコミの報道が東京=名古屋、東京=新大阪とかに偏重になっていて。。。東京=広島もかなりの値上げ。年会費1100円を取っているのに、恩恵を受けられるのはごくわずか。よほどのことがない限り、有料会員は退会するべきなのだと思う。
東京=新大阪を1往復でもすれば元を取れたのは今は昔。そもそも、回数券を廃止したときに、EX予約などを活用してください、って言っていたはずなのに、こっちも廃止かい。そういう気持ち。値上げのためならなんでもいいんだなぁ。バリアフリーの10円加算も、本当にそのために用いられるのかどうか分からないし、ステルス値上げすごすぎ。よっぽど特定都区市内制度が嫌いなんだろうね、JR東海って。例えばさ、荻窪から長居まで行くとすると仮定するでしょ?荻窪は東京都区内、長居は大阪市内の駅で、二つの駅は200km以上離れているから、乗車券は「区」東京都区内=「市」大阪市内、になる。これを使って、荻窪=東京=(新幹線)=新大阪=長居、と移動したとしよう。切符(乗車券のほう)の券面は8910円。でも、実際には、JR東海はJR東日本に320円(荻窪=東京相当額)、JR西日本にも320円(新大阪=長居相当額)を支払わなければならず、実収入は8270円に過ぎない。でも、自分たちがやってるEX−ICとかだと、東京都区内などの都区内制度はつかないかわりに、運賃が安くなるようにしている。でも、その値下げ幅も大幅縮小。e特急券の値上げは冒頭に書いたけど、ものすごい値上げ。いやぁ。e特急券と回数券の組み合わせで新幹線に乗られるの、よっぽどいやみたいね。
鉄道各社はコロナで大変なことになって、利潤追求に走るのはわかる。でもね、全員退会に追い込むぐらいの凶悪な値上げに走るのは、さすがにどうなのよ?って思う。そもそも、企画乗車券類は国鉄からJRになり、どんどんと縮小されてきた。分割民営化で地域の住民が不利益にならないよう、とか言いながら、小田原=沼津、大垣=彦根、木曽福島=松本といったような区間では、企画乗車券もなく、分割による実質値上げが大きく響く。極めつけは北陸新幹線と北海道新幹線だね。東京=金沢は、特急料金を上越妙高で区切って2社分支払わなければならない。新青森をまたぐ北海道新幹線利用も同様。こんなことなら、JRなんて東西2社分割でよかったのに。露骨に、利用者に負担がのしかかっていますよね。
ま、JRの分割の方法で失敗したからこそ、NTTは東西で2分割、高速道路は3分割されたのですが。失敗しながら引き返せばいいのに、引き返す勇気もない。失敗を糾弾されるのを極端に政治家は恐れるからね。JR北海道とJR四国は、再国有化以外、方策がないと思うけど。。。。
ということで、分割民営化で一番国民に害となっているであろう、JR東海さんの愚策をご紹介いたしました。値上げより割引率縮小が正確だろ!?と言われても、年会費をペイできない人が大幅に増える以上、これはただの値上げです。