ダイエットと健康(その56)

脂肪の消費順序

贅肉、いわゆる脂肪ですが、脂肪と言っても3種類あります。
血中脂肪、内臓脂肪、皮下脂肪、これらの3つです。

血中脂肪っていうのは、血液内を常に巡っている、末端組織にとって大事なエネルギー源です。
内臓脂肪っていうのはかくれ肥満の一因とされているもので、目立たないように内臓の周りにこっそりついています。
皮下脂肪はみなさんご存知のにっくき脂肪です。

運動をすると、はじめは血中脂肪が消費されます。
そうしてしばらくすると血中脂肪の減少分を補うため、内臓脂肪が血液に放出されます。
もしそのときに内臓脂肪がないと、皮下脂肪が血液に放出されます。
そうして人体組織は血中の脂肪濃度を一定濃度以上に保とうとしているわけです。

有酸素運動(ジョギング、スイミング、ウオーキング、サイクリングなど)をするとエネルギーを消費します。
内臓脂肪あるいは皮下脂肪から脂肪分が放出されるまでにはだいたい20分かかるとされています。
逆に言えば、20分以下の運動であれば、血中脂肪でなんとか賄えることになってしまい、脂肪を減らすというダイエットの目標は達成できません。
20分を超えたときに、「ここからがスタートだ」と思って根気良く続けて下さい。

仮にサイクリングが10分で50kcal消費する運動であったとしますと、内臓脂肪・皮下脂肪の消費は
・10分の運動では0kcal
・20分の運動でもほぼ0kcal
・30分の運動で50kcal(脂肪6g相当)
・40分の運動で100kcal(脂肪13g相当)
こんな関係になるわけですね。
長く続けることが脂肪減に役立つことがわかります。

ただ、いくら長く続けることが大事だからとは言っても、汗もかかない程度の運動ではダメですね。
ちょっとしんどいかな?って思えるぐらいのペースからはじめて、はじめは30分を目処に、徐々に時間を増やしていきましょう。
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