ダイエットと健康(その60)

水なくして痩せられない

その58で、水太りについて触れました。
原因は水ではありません。塩分の取りすぎによるものなのです。
浸透圧などの関係から、塩分を多く取りすぎてしまうと細胞内に水分が多く含まれることになります。
決して水分が単独で細胞内に残留するわけではないんです。

入った分=出た分+消えた分+溜まった分

煎り卵消して出る、と言われる、収支相当の式です。
ダイエットにおいてもこれは基本です。
カロリー的にも、重量的にもそうなのです。

まずカロリー面について。
ミネラルウォーターや緑茶系飲料などを買うと分かりますが、お茶は0calです。
すなわち、入った分=0ですから、体内にエネルギーがたまるわけがありません。

次に重量面について。
確かに水分を取ると、一時的にその分、体重は増えます。
200mlの水分を取った前後で比べれば、200g体重が変わってきます。
当然のことです。
とはいえ、結局この多く取った水分は、排尿、呼吸、汗などで、余分に排出されるのです。
目に見えにくいので気づかないだけです。
例えば飲み会などでビールを延々と飲んでいるとき、何度もトイレにいったりした経験があると思います。
普段はあんなに尿が近いわけじゃない。
飲んだから出る。単純なことです。

そういうわけで、カロリー面、重量面とも、水分そのものは太ることにはつながりません。
それどころか水分を取らなくなる結果、かえって不健康になってしまいます。
それはなぜかというと、人間は生体活動に伴って発生する老廃物を排出しなければいけません。
基本的に小便、あるいは大便という形で出されるのですが(汚い話ですみません)、水分が少ないと大きい便が出にくくなります。
便秘につながる可能性があります。
また、小さいほうの便にはアンモニア、尿素など、人体にとって危険な老廃物を溶かして排出するのですが、水分が少ないとこれらが解け切れません。
体内に老廃物が残って健康を害したり、あるいは尿内の有害物が想定外の高濃度になることで尿道などに異変をきたす可能性もあります。


ジュースやビールなどは高カロリーですからダイエットの敵になりますが、お茶や水などは禁忌する必要などないのです。
むしろ、ダイエットをするためには水分は必須なんです。
水を飲んだ結果太るのではなくて塩分の取りすぎによって水分がたまるのですから、むしろ塩分に注意しましょう。
 その59  その61

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