敗軍の将、兵を語らずという言葉があれば、負け犬の遠吠えという言葉もある。 プロ野球の日本シリーズが終わった。クライマックスシリーズの1stステージがもっともセ・パとも熱い舞台だったんじゃないか。そう思えるほど、上に上がればあがるほど凡戦になったように感じた。パ・リーグは7年連続で日本一。もはや、セパで王者を決するという構図に無理があり、どうせクライマックスシリーズをやるのならセの1位とパの2位、セの2位とパの1位勝者同士で日本一を決めればよいと思う。
はっきり言って数字以上の差を感じましたね。4タテというけど、7戦やって1つ勝てるかどうかって感じだった。長谷川とか、首位打者経験者を代打で使えるとか。内川もか。方や若林、田中俊、重信??誰だよって感じ。
完敗ですと頭を垂れるのが原監督の仕事だろうと思ったら、以下のように発言。
> セリーグはDH制というものがないからね。
> しかし、そのうちDH制は使うべきだろうね。
> DH制というのが相当、差をつけられている感じがあるね。
DH制がないからパリーグに負けたのだといいたいのだろうか。なんだろう、そうじゃない感じでいっぱいなのだが。
交流戦が始まってからほぼずっとパリーグのほうが勝ち越し。構造的にパリーグのほうが勝ちやすいとでも言いたいのかなぁ。日本シリーズが全試合DHなのならそうかもしれないけど、残念ながらそうではないからね。セ本拠の球場では、DH制ではないわけだし。
DHのせいで投手、とくに先発投手のイニング数は長くなる。野手の出場機会は増える。そのことを逆に言えば、DH制なしだと先発投手のイニング数は減り、野手の出場機会は減る。もっと言えば、投手の総数が必要になり、ベンチ入りできる野手の数は少なくなるということ。
投手の枚数が必要なぶん、セリーグのほうが防御率がよくなるはずなんだけどね。阪神がJFKとかやってた時代とか典型的だけど、勝ちパターンの投手と負けパターンの投手は別になる。セリーグは投手の層が厚くなり、パリーグは野手の層が厚くなる。そういうことでしょ。
でも昨今の日本シリーズでは、少なくともセリーグのほうが投手層が厚いとは、とても言えないと思うけどね。DH制がないことのメリットを生かせていない。肝心の日本シリーズの本番になっても、慣れているはずのDH制なしの試合運びですでに負けている。そういうところから見ていると、原監督の指摘ってずいぶん的外れだと思う。
予告先発を実現させたり、クライマックスシリーズを導入したり、巨人は自分が勝つためにルールを変えてきた歴史があるからね。自分たちが日本一になるためにまたルールを変えようとしているのかなぁ?という思い。しかし、セリーグでDH制を導入したところでパリーグには到底勝てないと思いますけどね。問題の原点はそこじゃないのだと思う。個人的にずばっと言ってしまえば、セリーグの投手が投球・打撃ともにしょぼい!このことに尽きると思う。DH制にしてしまえば打撃のしょぼさは目に見えなくなるかもしれないけど、枚数の必要なくなる投手の投球のレベルはさらに下がるに違いない。